かずさDNA研究所 植物ゲノム生物学研究室(白澤 健太 室長)は、株式会社ツムラ、香港中文大学、東京大学と共同で、薬用植物「ホソバオケラ」のゲノム解読に成功しました。
キク科のホソバオケラの根茎は「蒼朮(そうじゅつ)」と呼ばれ、漢方処方用薬として利用されています。根茎に含まれるアトラクチロジン、ヒネソール、β-ユーデスモール、アトラクチロンなどの精油成分は、生薬の品質を決める重要な成分です。しかし、この植物は生育に年数がかかるため、品種改良には長い時間がかかるという課題がありました。
そこで私たちは約48億塩基対のホソバオケラのゲノムを解読し、得られたDNA情報から主要な4つの精油成分の各々に関連する遺伝子のゲノム上の位置を高い精度で推定できるゲノミック予測の手法を確立しました。
今回の成果により、遺伝情報を利用することで、優れたホソバオケラ個体を苗の段階で選抜できるようになり、薬用植物の品種改良が大幅にスピードアップすることが期待されます。
論文タイトル
Chromosome-scale genome assembly and genomic prediction of essential oil compounds in Atractylodes lancea for genomics-assisted breeding
著者
Takahiro Tsusaka, Kenta Shirasawa, Yunjia Zhang, Ting-Fung Chan, Hiroki Yamaji, and Sachiko Isobe
掲載誌
DNA Research
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