第3回「DNAで腸内細菌を探る 〜微生物データサイエンスが切り拓く未来社会〜」

講師:黒川顕先生

情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 教授 / 副所長

配信期間:2026年2月13日(金)13時 〜 2月24日(火)13時

微生物は地球上の多様な環境に普遍的に分布し、群集を形成することで各環境における物質循環の基盤を担っています。とりわけ炭素・窒素・硫黄などの循環において、微生物群集は主要な駆動因子であり、その動態は地球規模の環境変動とも密接に関連しています。さらに、微生物群集の構造や機能は温度、栄養塩、酸素濃度などの環境条件に鋭敏に応答するため、その変化を詳細に解析することで環境状態を高解像度に把握することが可能となります。近年の微生物データサイエンスの進展により、微生物群集が「高精度環境センサー」として機能し得ることが明らかになりつつあります。では、この微生物環境センサーを未来社会で活かすにはどうすれば良いでしょうか?本講義では、最新のマイクロバイオーム研究の事例を示しつつ、微生物データサイエンスが切り拓く未来社会について、皆さんと一緒に考えます。

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