テーマ 24RNAは編集されることがあります

RNAは編集されることがあります。

 主観と理詰めの議論から、メッセンジャーRNA(mRNA)の配列は転写されるDNAの正確な写しであると決定づけられました。mRNAの配列とDNA配列の正確な対応は細菌の細胞(原核生物)を使った実験によって支持されました。しかしながら、組換えDNA技術により研究者が高等生物(真核生物)の細胞の遺伝子を研究できるようになると、矛盾がでてきました。mRNAがその対応する遺伝子よりも短いことが明らかになったのです。大きさの違いは相補的なDNAの鋳型と結合させたmRNAの電子顕微鏡写真で明らかになりました。写真からはmRNAに対応していないDNAの部分があり、それがループを作っていることが示されました。

 実際のところ、遺伝子のタンパク質をコードする情報はイントロンと呼ばれている非コード領域によって分断されています。すなわち、遺伝子は“分断”されているのです。DNAは正確に転写され、一時的な形のRNA(mRNA前駆体)になります。それが、核で成熟型のmRNAになるように編集されます。RNAスプライシング[編集]のプロセスには、非コード領域であるイントロンの除去と隣接したコード領域であるエクソンのつなぎ合わせがあります。