テーマ 21RNAはDNAとタンパク質の間を仲介します

RNAはDNAとタンパク質の間を仲介します。

 DNAは主に細胞の核で見出されます。しかし、もうひとつの核酸であるRNAは多くの場合、細胞質で見られます。ワトソンとクリックはRNAが核にあるDNAのメッセージをコピーして、その情報をタンパク質が合成される場所である細胞質に運んでいるに違いないと考えました。クリックはまた、遺伝暗号を読んで伸長するポリペプチド鎖に適切なアミノ酸を加える“アダプター”分子の存在を予測していました。彼が提唱したDNAからRNAそしてタンパク質へという遺伝情報の流れは“セントラル・ドグマ”として知られるようになりました。

 結局、いくつかの種類のRNAが遺伝情報の使用に関わっていることが明らかになりました。核では、DNAの暗号が“転写”、またはコピーされ、メッセンジャーRNA(mRNA)分子ができます。細胞質では、mRNAの暗号はアミノ酸に“翻訳”されます。翻訳はそれ自身も部分的にRNAでできているリボソームの中でアダプターの役割を持つトランスファーRNA(tRNA)と共に行われます。