テーマ 22DNAの単語は3文字の組合せで決まります

DNAの単語は3文字の組合せで決まります。

 遺伝暗号は、DNAのアルファベットATCGを使って、20種類のアミノ酸のそれぞれを指定するのに十分なDNAの”言葉“を作りだす”言語“でなければなりません。簡単な算数で2つの塩基の組み合わせからだと16種類の単語しかできないこと、でも、3つの塩基を使うと64種類の単語を作ることができることが分かります。しばしば、もっとも単純な解決策が正しいという原則に則り、研究者たちはコドンと名づけた3塩基の暗号を想定しました。

 ブリティッシュ・コロンビア大学と国立衛生研究所(NIH)の研究チームは、異なる種類のRNA分子を合成しました。それぞれが単純な繰り返しのコドンを持つ十分な長さのRNAです。それから、それぞれの合成RNAをリボソーム、tRNAやアミノ酸を含んだ無細胞翻訳系に加えました。予想された通り、合成RNAのそれぞれからひとつのアミノ酸の繰り返しからなるポリペプチド鎖が作られました。いくつかのコドンは“停止”暗号になっていて、多くのアミノ酸はいくつかの異なるコドンで特定され、全64種類の3塩基の組み合わせで構成されています。