腫瘍壊死因子(TNF-α)のシグナルが核内に伝わる分子メカニズムを解明

2004/9/8

研究開発

負の調節因子「CYLD」の立体構造をNMRを用いて解析

独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、生体内での免疫応答や炎症反応の過程において、腫瘍壊死因子のシグナルが細胞の核内に伝達される際に、重要な役割りを果たすタンパク質「CYLD」の立体構造を決定し、タンパク質間相互作用ネットワークのメカニズムの一端を解明することに成功しました。ゲノム科学総合研究センター(榊佳之センター長)タンパク質構造・機能研究グループの横山茂之プロジェクトディレクター、 木川隆則チームリーダー、斉藤講平研究員らの研究グループと財団法人かずさDNA研究所の小原收ヒト遺伝子研究部長他の共同研究による成果です。

本研究は、わが国で推進している「タンパク3000プロジェクト」の一環として行われたものです。本成果は腫瘍抑制のメカニズムの理解につながるものであり、 学術的な貢献の他にも今後の新たな創薬ターゲットとしても期待されています。

本研究成果の詳細は、米国の学術雑誌『Structure』9月号に掲載されます。

Facebook
X
SDGs