プロテオミクスセンター
プロテオミクスセンターでは、国内有数のプロテオーム解析環境と独自に開発した分析技術を基盤に世界最高水準のプロテオーム解析受託支援を提供しています。これにより、生命現象、病因や作用メカニズムの解明、バイオマーカー探索、共免疫沈降法による相互作用タンパク質の同定、ゲル内タンパク質同定など幅広い研究に活用されています。
当センターでは次世代プロテオーム解析と称される分析深度、感度、定量性、再現性に優れたDIAプロテオーム解析を逸早く取り入れ、独自に最適化を進めることで、哺乳類細胞から10,000以上のタンパク質を一斉に比較解析することが成功しています1。さらに独自に開発した微量プロテオーム解析に適応可能なLASP法2や血漿・血清中の微量タンパク質を検出可能なLEL濃縮法3などの技術を有しています(LASP法とLEL法は特許申請中)。また、プロテオーム解析用の質量分析計として、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製のOrbitrap Astral 1台、Orbitrap Exploris 480 2台、Q Exactive HF-X 1台とブルカー社製のtimsTOF HT 1台の計5台を所有し、年間5,000検体以上のプロテオーム解析を実施しています。
プロテオミクス
プロテオミクスとは、生体内の細胞、組織、体液などに含まれるタンパク質を網羅的に解析する研究分野であり、このタンパク質を包括的に解析する手法自体をプロテオーム解析と呼びます。
DIAプロテオーム解析
質量分析計のデータ取得方法であるData-Independent Acquisition (DIA)では質量分析レンジを細かく区切りながら連続的にタンデムMS (MS/MS)を取得する方法であり、DIAを利用したプロテオーム解析をDIAプロテオーム解析と呼びます。DIAプロテオーム解析の利点は分析ダイナミックレンジが広く、感度、定量性、再現性の高い解析が可能です。