ヒマワリのゲノム解読(NL60)

ヒマワリは北米原産のキク科植物で、紀元前より栽培されています。日本では観賞用としてのイメージが強いですが、南欧の初夏の風物詩である一面のヒマワリ畑は油糧用で、世界的にはダイズ油、パーム油、ナタネ油に次ぐ生産量があります。

ヒマワリのゲノムは推定 36 億塩基対(3.6Gb)と人よりもやや大きく、ゲノム中によく似た配列を持つ複雑なゲノム構造をしています。複数の反復配列があると、300-500 塩基の短い断片を大量に配列解析し、並べるという次世代シーケンサーをベースとした従来の解析法では、一つの正解にたどり着くことが難しいのです。

そのため、フランスを中心とした欧米のグループは、ここ数年で普及した一分子リアルタイムシーケンサー PacBio を用いてこの課題に取り組みました。一分子シーケンサーは平均 1 万塩基の長さの DNA 配列を連続して解析することができるため、反復配列の多いゲノムの解析に有効です。ヒマワリの解析では、約 3200 万本分の DNA 断片の配列を解読しています。

このようにして得られた情報から、油の合成に関わる遺伝子や花序形成に関わる遺伝子を中心に解析が行われています。