DNA検査による親戚探し(NL66)

 テレビCMが流れるなど、日本でも消費者が直接遺伝子検査を受けるDTC遺伝学的検査が一般的になりつつありますが、欧米では2006年頃からサービスが始まり、全世界では3500万人以上がこのようなサービスを利用したとされています。
 
 2018年には、遺伝学的検査を利用して1970年代半ばにカリフォルニアで起きた殺人事件の容疑者を特定したことが話題になりました。警察が犯人のDNAサンプルを解析して、GEDmatchという無料オンライン家系図データベースに登録することにより、『みいとこ(祖父母のいとこの孫)』の関係にある人物をみつけて、系図からひとりに絞り込んだのです。
 
 米国では、DTC遺伝学的検査を25人にひとりが利用しており、利用者は自分のデータをダウンロードして別のサービスに移すことができるそうです。現在、GEDmatchを利用している人はごくわずか(成人人口の0.5%)とのことですが、Science誌に寄稿した研究グループは、利用者が4倍になれば、欧州にルーツを持つ人のほとんどにたどり着くことができるとしています。

 このようなサービスの利用は、親戚探しや犯罪捜査には有効ですが、一方でプライバシーの侵害にもつながると懸念されています。厳格な法整備とともに、サービスを利用する個人が、データの意味するところを正しく理解する必要があると言えます。