バラのゲノム解読(NL60)

春や秋にバラ園に行くと、白や赤、黄色の花、一重の小さな花や大輪の花を付けるものなど様々な品種のバラを見ることができます。バラはその香りと薬効から古代ペルシャ時代には栽培されていたといわれ、今ではオールドローズと総称される、多くの品種が作り出されてきました。そして18世紀の中頃に、中国や日本のバラが欧州に持ち込まれたことで、四季咲き性(年に何回も花を付ける)などの性質を持つモダンローズの系統が誕生しました。
今回、サントリーグローバルイノベーションセンター株式会社、名古屋大学と共同で、日本から欧州に持ち込まれた野生バラの一種、「ノイバラ」のゲノム解読を行いました。ノイバラは半つる性で、5-6月ごろに白から淡紅色の花を一枝に複数付けます。古くは万葉集にも歌われ、果実は漢方薬の原料として用いられてきました。1860年代に欧州に渡ったノイバラをもとに、フランスの育種家が四季咲き、矮性(わいせい)で、多数の小輪の花を房咲きに付ける系統を育成したといわれています。
ノイバラのゲノムが解読されたことで、栽培バラのゲノム研究も加速し、花の色、香り、形態などに優れた画期的なバラの新品種育成に貢献することが期待されます。 かずさDNA研究所とサントリーグローバルイノベーションセンター株式会社、名古屋大学との共同研究