タマネギの機能性成分(NL67)

 ネギやタマネギ、ニンニクなどが含まれるネギ属はゲノムサイズが非常に大きく(タマネギで約150億塩基対=ヒトの約5倍)、一方で染色体数は8対16本(ヒトは23対46本)で少ないという特徴があります。1本の染色体のサイズが大きく観察しやすいので、中学3年理科の「細胞分裂」では実験材料としてタマネギが用いられています。しかしながら、ゲノムサイズが大きいということは、DNA解析に膨大な労力を必要とすることを意味しています。
 
 そこで、8本の染色体別に育種に有用な遺伝子座を特定する方法が用いられています。今回の研究では、近縁種シャロットの染色体を1本余分に持つ山口大学で作出されたネギ系統を用いて、ポリフェノールの一種であるフラボノイドの量を増加させる遺伝子を探索しました。  

 シャロットは外皮がフラボノイドにより赤茶色をしているのですが、シャロットの第5染色体をネギにもたせると、ネギの根元の部分が赤茶色になります。この系統の遺伝子発現を赤茶色にならない系統と比較して、フラボノイド合成に関わる遺伝子を同定しました。

 千葉県はネギの収穫量が全国トップ(平成29年度)であることから、これらの情報を活かして優良品種の育成に貢献できればと考えています。

山口大学、理化学研究所および東京農業大学との共同研究


https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Allium_ascalonicum_Ypey29.jpg