ニガウリの苦味成分合成に関わる遺伝子(NL66)

 ニガウリ(ゴーヤ)には独特の苦味があります。この苦味成分ククルビタシンは、血糖値降下作用,血圧降下作用、鎮痛作用があると言われており、健康番組などでも特集が組まれることがあります。ニガウリを食べやすくするために苦味を減らした品種が欲しい、ククルビタシンを薬にするために微生物に合成させたいなどの目的のため、苦味成分を合成する経路に関わる遺伝子を調べました。

 ククルビタシンはトリテルペンの一種で、ニガウリにはトリテルペン類が20種類以上含まれています。これらの化学構造上を比較して、それぞれの生合成経路を推測したところ、合成に関与する重要な初期酵素(オキシドスクアレン環化酵素:OSC)がニガウリには4種類あると予測されました。そこで、ニガウリの果実や葉で発現しているmRNAを次世代シークエンサーで解析し、塩基配列の類似性から酵素遺伝子の候補を探してクローニングしました。

 ククルビタシンは果実に多く蓄積されていますが、今回の解析で、合成に関わる遺伝子は葉で多く発現していることが分かりました。すなわち、ククルビタシンの合成の初期段階は葉で行われ、果実に運ばれているのです。今後はこれらの情報を品種改良に活かす方法を開発していきます。