ラッカセイのさび病抵抗性遺伝子の同定(NL53)

さび病とは、カビが原因で起こる植物の感染症で、葉の表面にさびのようなものができ、病気が進行すると枯れることもあります。千葉県を含む、世界各国で栽培されているラッカセイ品種は残念ながらさび病に弱いことから、私たちは野生株の持つ抵抗性を導入したいと考えて解析を始めました。

遺伝子の位置の同定には、連鎖解析という方法を用います。まず、さび病に強い品種 X とさび病に弱い品種 Y を掛け合わせて、何世代にも渡るたくさんの子孫のゲノム構成を DNA マーカーを使って調べます。次にそれぞれの子孫の形質を調べて、さび病に強い子孫だけが共通に持つ染色体領域が見つかれば、その領域に抵抗性遺伝子があると予測することができます。

例えば、成長した植物体をさび病に感染させて、A 株と C 株でさび病耐性が見られた場合、上図に示すように、両方が共通して持つさび病に強い品種X由来の領域(矢印部分)にさび病抵抗性遺伝子があると推定できます。そして、その領域を詳細に解析し、より判別しやすい DNA マーカーを探しました。

現在、このマーカーを利用した栽培品種へのさび病抵抗性遺伝子のマーカー育種が農業試験場などで行われています。