ラッカセイ祖先種の全ゲノム解読(NL55)

千葉県はラッカセイの生産で有名であり、国内で唯一、ラッカセイの育種が行なわれている県でもあります。2007 年には「おおまさり」という茹で豆に適した大粒の品種を育成し、現在も新品種の育成に取り組んでいます。

効率的な育種にはゲノムの情報が欠かせませんが、しかしながら、ラッカセイ栽培種は、ひとつの細胞の中に 2 種類(A ゲノムと B ゲノム)のゲノムを持つ異質四倍体で、27 億塩基という大きなゲノムを持っていることから、そのゲノム解読は困難が予想されています。

そこで、ラッカセイ栽培種(写真下:上部の目盛の間隔は 1mm)のゲノムを理解するための基礎として、A ゲノムの元となった祖先種 A. duranensis(写真左上)と、B ゲノムの元となった祖先種 A. ipaënsis(写真右上)のゲノムを解読しました。

今後は、栽培種のゲノム解読を進めるとともに、栽培化の過程でゲノムに起こった変化を調べ、品種改良に役立てていきます。

かずさ DNA 研究所とブラジル、米国、インド、中国の 15 の研究機関との共同研究

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