ネギに萎凋病抵抗性をもたらす遺伝子群の特定(NL61)

ネギ萎凋病(いちょうびょう)は、カビの一種が原因で起こる病気で、発病すると葉がしおれ、根に近い部分が飴色に変色して腐ります。夏場の高温期に多く発生し、西日本の青ネギ(葉ネギ)栽培では最も被害が大きい病害です。千葉県でも夏場の高温・多雨により、ネギ萎凋病が発生することがあります。

一方で、東南アジアでよく栽培されているサイズの小さなタマネギで、香辛野菜として知られるシャロットには萎凋病抵抗性があります。シャロットはネギと交雑することができるので、シャロットの萎凋病抵抗性をネギに導入する研究が進んでいます。これまでに、シャロットの第 2 染色体に抵抗性に関与する遺伝子が存在することが分かっていました。

今回、植物に苦味や渋味をもたらすサポニン類が抗菌効果に関わるという研究をもとに、シャロットでサポニン類の合成に関わる遺伝子を解析したところ、第 2 染色体にある萎凋病抵抗性に関与する遺伝子群を特定することができました。

現在は、シャロットの萎凋病抵抗性を導入したネギ品種を育成する研究が行われています。新品種により殺菌剤をまく回数が減り、労働環境改善と収量アップにつながると期待されています。

かずさ DNA 研究所と山口大学、東北大学、東京大学、東京農業大学との共同研究