世界初となるソバの全ゲノム解読に成功

2016/4/11

研究開発

~ソバの安全性、高品質性、収量安定性の鍵となる遺伝情報の発見~

(公財)かずさDNA研究所は、京都大学、石川県立大学、農研機構、新潟薬科大学と共同で、ソバの全ゲノム(生物の設計図)の解読に世界に先駆けて成功しました。

蕎麦食は日本を代表する食文化であり、ソバは日本の重要な作物です。ソバの子実はビタミン、ミネラル、食物繊維に富み、また栄養価が高いことから、日本以外の温帯地域の国々でも広く栽培されています。ソバは、蓼(たで)食う虫も好き好きの諺で知られる蓼の仲間であり、これまでにソバの育種に利用可能なタデ科植物のゲノム情報は公開されていませんでした。

今回の結果は低アレルゲン性、難褐変性、もち性、自殖性などの有用な特性を持った品種開発の加速化につながります。さらに今回構築したソバのゲノムデータベース(Buckwheat Genome DataBase, BGDB; http://buckwheat.kazusa.or.jp)を活用して他の植物で既知の有用遺伝子を検索し、また得られたゲノム配列情報をもとにして未解明の遺伝子を同定することにより、既存のソバの品質をより向上させることができると期待されます。

この研究で、かずさDNA研究所は、ゲノム配列の組立(アセンブル)や遺伝子予測などの解析を担当しました。

研究成果は、DNA Research誌で2016 年4月2日にオンライン公開されています。
論文(英文)は以下のサイトからご覧いただけます。
http://dnaresearch.oxfordjournals.org/content/early/2016/04/02/dnares.dsw012.abstract

更に詳しくお知りになりたい方は、京都大学のHPをご覧下さい。 
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2015/160331_1.html

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