亜鉛のB細胞への関わりについての論文が2報公開されました。

2014/7/29

研究開発

~2014年7月28日に米国科学アカデミー紀要
「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」
にオンライン掲載~

(1)亜鉛はB細胞の生存・維持に重要
(2)亜鉛による獲得免疫応答を制御するメカニズムを解明

亜鉛は生命活動に必要な微量元素の1つですが、亜鉛によるB細胞の獲得免疫応答を制御するメカニズムが解明されました。ZIP10と呼ばれる遺伝子をB細胞特異的に欠損させたマウスを用いて亜鉛の獲得免疫応答への影響を解析したところ、ZIP10がB細胞の初期発生時に必要であること、ZIP10を介する亜鉛シグナルがアポトーシスを抑制すること、ZIP10がヒト濾胞性リンパ腫に過剰発現することを発見しました。さらに、ZIP10で運ばれる亜鉛がB細胞受容体の情報伝達の強度を調節することによって、B細胞の抗体産生を制御していることを発見しました。

かずさDNA研究所では、遺伝子改変マウス作製と遺伝子解析を行いました。

詳しくお知りになりたい方は、理化学研究所のHPをご覧下さい。

◆亜鉛はB細胞の生存・維持に重要
-亜鉛代謝異常に起因する免疫疾患のメカニズムの一端を解明-
http://www.riken.jp/pr/press/2014/20140729_1/

◆亜鉛による獲得免疫応答を制御するメカニズムを解明
-亜鉛トランスポーター「ZIP10」によるB細胞の機能の制御-
http://www.riken.jp/pr/press/2014/20140729_2/

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