DNA出前講座@山梨県立甲府南高等学校「DNA講座」

DNA出前講座@山梨県立甲府南高等学校 SSH事業フロンティア探究II「DNA講座」

 かずさDNA研究所では、県内の皆様に DNA研究の重要性や現状について広くお伝えできるよう取り組んでおります。また、科学への興味・関心を持っていただくことを目的として、さまざまな理科教育支援活動を展開しております。

 今回のDNA出前講座では、初の県外開催となる山梨県立甲府南高等学校にお伺いし、SSH事業フロンティア探究IIとして「DNA講座」を実施しました。

日 時 令和元年8月19日(月)13:00~16:30、20日(火)9:00~12:00
会 場 山梨県立甲府南高等学校 生物講義室、コンピュータルーム
参加者 1日目 計27名 他3名、 2日目 計26名 他3名
内 容 1日目 「分子生物学実験講座」 ~謎のお肉のDNA鑑定~

  • マイクロピペットを使ってみよう!
  • 食肉からのゲノムDNAの調整
  • PCR法によるDNA増幅と原理の説明
  • 講義「DNA研究とバイオテクノロジー」
  • アガロースゲル電気泳動と原理の説明
  • 結果の確認・考察・まとめ

 微量な液体を扱うマイクピペットや遠心機、電気泳動装置といった専門的な機器を扱いながら、DNAの研究に欠かせないPCR法やアガロースゲル電気泳動など分子生物学的な手法を用いて、各自に配られた謎の食肉(ブタ、トリ、ウシ)のDNA鑑定を行いました。

2日目 「コンピュータによるゲノム解析」 ~生命の設計図をのぞいてみよう~

  • 二日目の実習の概要説明
  • ゲノムから遺伝子を探そう!
  • DNAをアミノ酸配列に翻訳しよう!
  • 配列のよく似たタンパク質を探そう!
  • アミノ酸配列を比較して進化を考えよう!
  • 遺伝子変異ってなに?
  • タンパク質の3次元構造を見てみよう!

 世界で初めてゲノムのDNA配列が解読されたのは24年前、183万塩基対のDNAをもつインフルエンザ菌でした。現在では、ヒトゲノムを含む7万種類以上の生物のゲノム配列が報告されています。一方で生物の遺伝情報はDNAの中に塩基配列の形で符号化されていますが、A、T、G、Cのたった4種類の文字からなる暗号をどのように解読するのでしょうか?
 DNA塩基配列解析技術とともに発展してきたのが、膨大な生命科学データを解析するための「バイオインフォマティクス(生物情報科学)」です。本実習では、皆さんに、パソコンの画面の向こうにある様々な生物の生命の設計図と情報科学的な解析を通して生命の不思議を実感していただきました。

実習で使用した解析ツール

GeneMark:遺伝子予測プログラム
Translate:塩基配列翻訳ツール
BLAST:相同性検索ツール
Clustal Omega:タンパク質アライメントツール
Mutation@A Glance:ヒト遺伝子病因変異データーベース
MEGA:分子進化の遺伝解析ツール
DDBJ:DNAデーターバンク(国立遺伝学研究所)

山梨県立甲府南高等学校リンク → こちら
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1日目の諸注意・全体説明
謎の食肉のDNA抽出
PCRによるDNA増幅
DNAに関する講義
アガロースゲル電気泳動によるPCR産物の解析
結果の確認と考察
2日目の概要説明
講義「コンピューターによるゲノム解析」
ウェブツールを用いた実習
ウェブツールを用いた実習
質疑応答・まとめ・感想
修了証授与
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