DNA出前講座@八千代松陰高等学校「IGSセミナー」

DNA出前講座@八千代松陰高等学校 IGSセミナー「かずさDNA研究所による実験教室」

 かずさDNA研究所では、県内の皆様に DNA研究の重要性や現状について広くお伝えできるよう取り組んでおります。また、科学への興味・関心を持っていただくことを目的として、さまざまな理科教育支援活動を展開しております。

 今回は、毎年ご依頼いただいている八千代松陰高等学校の IGSセミナーの1つとして「DNA出前講座 Eコース」を実施しました。

日 時 平成31年3月15日(金)13:00~15:45
会 場 学校法人 八千代松陰学園 八千代松陰高等学校 理科室
参加者 希望者18名、他1名
内 容 八千代松陰高等学校 IGSセミナー「かずさDNA研究所による実験教室」
DNA出前講座 Eコース ~お酒に強い・弱い? ALDH2遺伝子の解析~

講義:DNAに関する講義

実験1:自分の細胞を取りだしてみよう!
各自の頬の内側から、綿棒を使って口腔粘膜細胞を採取しました。続いて、白衣、ゴム手袋、ゴーグルを身に着け、マイクロピペットや遠心機といった専門機器を用いて、これらの細胞から各自のDNAを取り出しました。

実験2:お酒に強い?弱い? ~ ALDH2 遺伝子の解析~
DNAの研究に欠かせないPCR法や、アガロースゲル電気泳動などの分子生物学的な手法を用いて、自らのALDH2遺伝子を解析しました。


実習と講義を通じて、体内のアルコール分解にかかわるALDH2(アルデヒド脱水素酵素)遺伝子のわずか1塩基の違いが、お酒に対する強さに影響することを学んで頂きました。


生徒さんらの感想(ご担当先生より)

  • 最初はお酒に強いか弱いかというとパッチテストのイメージが強かったのですが、実際は専門家も使うようなマイクロピペットやそのチップ、マイクロチューブ用の遠心機チビタンの他にも多数の実験器具を実際に扱うことができ、貴重な体験になりました。頬の内側の細胞を取ってから解析まで、今日の方法は簡単なものだと研究所の方は言っていましたが、それでも1時間くらいかかるのは、やはり遺伝子レベルの小さな世界での実験は細かい作業で慎重に進めなければならないから、という理由もあるのかな、と思いました。私は三年生のJK帯で発展生物を受けるので、今日の経験ように知らなかったことを知ったり、それに興味を持ったりできるかな、と思って楽しみにしたいと思います。
  • ドラマとかを見ていて微量の血液からどのようにしてDNAを発見して鑑定しているのか気になっていたから複製ができることを知って驚きました。性格や顔の形など全てがDNAで決まるのなら犯罪捜査にも役に立つことが出来るのかなと思いました。兄弟では貰っているDNAがお母さんとお父さんで同じはずなのに違う顔、性格の人が生まれてくることに不思議に思いました。育ち方とかどちらの遺伝子を多くもらったとかでまた違う人ができるのかなと思いました。現代では人を作ることも出来るけれど人は決められていない方がいいと思うので人を作ってはいけないということを明記した法律を世界で作っていくべきだと思いました。
  • 今までこのようなセミナーに参加したことがなかったのですが、とても楽しかったです。マイクロピペットを使うことも初めてで、自分のDNAを検出し、お酒に強いか弱いかを判定するのに、化学的な知識だけではなく、生物的な知識も必要なんだということがわかりました。最近塾でDNAについて学んだので理解できる部分も多かったですが、講義を聞いてわかる部分も多く、まだ知識が足りないんだなと感じました。全ての手順が教えられなくてもわかるようになりたいです。
  • 今回のセミナーでは私たちにとって身近で興味のある自分はお酒に強いのかというテーマを元にわかりやすい説明をしていただいて実験をしたり、また細胞の構造や働きの講義など専門的なお話もしていただいたり、生物という学問が自分にとって身近に感じられる貴重な体験ができました。私は受験科目で生物を使う予定なのでこの経験を高校2年生以降の学習に活かしていきたいです。また、大学では薬学部に進学しようと考えているため、そこでの実験や研究の際に今回のセミナーを思い出して役立てたいです。
  • 今回、初めてDNAのセミナーを受けて、学校でこのような体験を無料で受けることができ、とても有意義な時間となりました。そのせいか3時間のセミナーだったが、とても早く時間が過ぎたように感じもっと詳しく学びながら実験も行いたいとも思った。自分は大学で薬学を学ぼうと思っているので今回のようなDNAのことに関して深くは学ばないが、こういった道もあるんだと思い興味が湧いた。今後こういった体験はなかなかできないので今回のセミナーで経験できてよかった。
  • DNAの設計図は4種類の物質がつながっていてその設計図を解読した本がA,T,G,Cの4種類だけで何百ページという膨大なページ数の本で驚きました。実験の過程で細胞のかたまりを見れて初めて体験したので感動しました。自分の細胞から自分でDNAを取り出し自分の目で遺伝子がどのようになっているのかを見ると普段見えない自分の体の1部を感じることができたと思いました。他の遺伝子がどのようになっているかも見てみたいなと思いました。病気のなりやすさがわかったりすると聞いたので自分で知っていると対策ができ、少しでも病気になりにくくなると思うので良い方向に活用していくと良いと思いました。
  • 今日の実験講座を受けて、DNAは自分の体の情報が全て組み込まれており、お酒の強さなどの細かい情報までわかってしまうことに驚き、それが自分たちが行った実験でもわかることにちょっとした恐怖さえ感じられた。遺伝子操作、遺伝子組換えなどで問題が起こっている現代だが、このような便利な情報を悪用するのではなく、医療分野や農業分野などに応用することでより便利な世の中になると思う。また、DNAの分野の研究はこれからも発展していくと思うため、社会のルールもこれに対応して変化していくべきである。


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諸注意・全体説明
自分の口腔粘膜細胞からDNAの抽出・PCRの準備
PCR装置へセット
DNAに関する講義
PCR産物をアガロースゲルに注入して電気泳動
アガロースゲルの取り出し
アガロースゲルをカメラで撮影・印刷
結果判定・まとめ
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