抗肺炎球菌ワクチンによる免疫力を活性化させる 誘導因子の発見

2024/2/20

研究開発

かずさDNA研究所は東京慈恵会医科大学らと共同で、新規肺炎球菌ワクチンによって、免疫応答を増強する機能的iNKT細胞が誘導される仕組みを明らかにしました。

 

肺炎球菌は、肺炎や中耳炎などを引き起こす主な原因菌で、小児や65歳以上の成人を対象に肺炎球菌ワクチンの定期接種がおこなわれています。現行ワクチンは有効性の高い優れたワクチンですが、肺炎球菌は約100種類あることからより幅広く効果をもらたすワクチンの開発が必要とされています。

 

本研究では、多くの肺炎球菌に感染防御効果をもたらす新しい肺炎球菌ワクチンを用いて、抗体産生応答を増強する機能的iNKT細胞が誘導される仕組みを解析しました。マウスに新規肺炎球菌ワクチンを接種して解析したところ、インターロイキン27(IL-27)が産生され、iNKT細胞のミトコンドリア代謝が制御されることで、機能的iNKT細胞が誘導されることが明らかになりました。

 

機能的iNKT細胞を介した免疫の活性化は、肺炎球菌感染症だけでなく様々な感染症のワクチンに応用ができることから、感染症に対する新たな予防戦略の一つになることが期待されます。

 

詳しくは、東京慈恵会医科大学のリリース資料をご覧ください。

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