ルテオリン(フラボン)をヒメツリガネゴケにて初めて発見しました

2021/1/18

研究開発

 
 ヒメツリガネゴケはコケ植物の一種で、モデル陸上植物として進化・発生・生理学の研究に用いられています。2008年には解読されたゲノム配列が公開されていますが、典型的なフラボン合成酵素は見つかっていません。

 本研究において、代謝産物を包括的に解析する、いわゆるメタボローム解析技術と重酸素(18)添加技術により、ヒメツリガネゴケに初めてフラボノイドの一種であるルテオリン(フラボン)を同定しました。

 コケ植物は4億7千万年前のオルドビス紀に水生藻類から派生し、紫外線から身を守るためにフラボノイドを合成するようになったと考えられています。

 今後、ヒメツリガネゴケから新たなタイプのフラボン合成に関わる酵素が発見されれば、植物の環境適応におけるフラボノイドの進化が考察できようになると期待されます。
 

 
論文のタイトル:Metabolome analysis using multiple data mining approaches suggests luteolin biosynthesis in Physcomitrella patens
著者:Yasuhide Hiraga, Takeshi Ara, Yoshiki Nagashima, Norimoto Shimada, Nozomu Sakurai, Hideyuki Suzuki, Kota Kera
共同研究先: 平田機工株式会社、東京農業大学
掲載誌:Plant Biotechnology 37, 377–381 (2020)
DOI: 10.5511/plantbiotechnology.20.0525b