かずさDNA研究所と共同研究を行った島津製作所から、新しい原理による核酸抽出装置の発売が開始されました。

2021/4/28

研究開発

この装置は、島津製作所が見出したゲルで隔てられた水層を乱すことなく、磁気ビーズを移動させていく特許技術を活かしたものです。かずさDNA研究所は島津製作所と都市エリア産学官連携促進事業の中で、この技術を核酸抽出に応用するための共同研究を実施しました。

この系の特徴は、一旦血液などの材料をこの装置に導入したら、閉じた装置の中で廃液を生じずに、短時間で核酸の精製ができる点にあります。そのため、感染性のある検体からの核酸抽出など、通常であれば高い生物学的封じ込めの対策が講じられている施設でしか実施できない作業を、より安全に実施することができるという他の装置では実現できない利点を有します。

この原理に基づく技術はDNA調製以外にも様々な応用が可能であり、今後のさらなる発展に向けた第一弾となります。かずさDNA研究所では、島津製作所などの企業と共同研究を続けながら、それらの社会実装を加速していきます。

島津製作所 プレスリリース

      密閉系カラムによる核酸抽出の原理

*都市エリア産学官連携促進事業
かずさ・千葉エリアは、文部科学省の平成21年度「都市エリア産学官連携促進事業(発展型)」の対象エリアとなり、5年間の事業として、「先端ゲノム解析技術を基礎とした免疫・アレルギー疾患克服」を目指した産学官連携クラスターの形成に取り組んできました。具体的に本プロジェクトにおいては、先端ゲノム科学の研究拠点である「かずさDNA研究所」と、免疫システム統御治療学の国際教育拠点で高度先進医療を担う「千葉大学」、さらに、基礎研究の分野で国際的に知名度の高い「理化学研究所・アレルギー科学総合研究センター」が連携し、現代の医療においてニーズの高い免疫・アレルギー疾患克服のための基礎から臨床研究を推進し、関連する医療産業への橋渡しを図ることを目指します。ライフサイエンス関連企業との連携も含めた地域クラスターの形成により、診断や治療の効率化・迅速化を実現するとともに、新しい産業の創出を支援するための活動を進めてきました。