サツマイモのゲノム解析の現状についてのレビュー論文を発表しました
2019/9/4
研究開発かずさDNA研究所では、2012年より、中国、韓国の研究グループと共同でサツマイモのゲノム解読に取り組んでいます(TRASコンソーシアム)。サツマイモの栽培種は染色体が90本ある同質六倍体種(2n = 6X = 90)のため、よく似た配列の染色体が6本あり、染色体レベルでの塩基配列の解析が容易ではありません。
レビュー論文では、祖先種と考えられている二倍体近縁種のゲノム解析について、また、サツマイモ栽培種のゲノム解析の進捗状況についてまとめました。
イチゴやコムギなど、栽培作物の多くは倍数性種で、ゲノムサイズも大きい傾向にあります。サツマイモで検討している遺伝解析の手法は、今後、他の多倍体の植物ゲノム解析でも活用されると期待されています。
論文のタイトル: Current status in whole genome sequencing and analysis of Ipomoea spp.
Journal: Plant Cell Reports
DOI: 10.1007/s00299-019-02464-4
URL: https://doi.org/10.1007/s00299-019-02464-4