ご挨拶

事業総括責任者 大石道夫

 千葉県では、バイオ・ライフサイエンス分野を次世代の成長産業分野と位置づけ、平成6年に整備した「かずさDNA研究所」を中心に同分野の振興に早くから取り組んできております。バイオ・ライフサイエンス分野の産学官連携組織である「千葉県バイオ・ライフサイエンス・ネットワーク会議」を中心に産学官連携の取組を推進しており、平成16年度には県内バイオ関連産業の振興に向けた「千葉県バイオ新産業創出プラン」を策定しました。また、平成18年度には、これまでの画一的な経済振興施策を、バイオ等7分野を重点的・戦略的に支援することに転換するために、「千葉県新産業振興戦略」を策定し、15年先を見据えたクラスター形成へのロードマップを作成し、バイオ・ライフサイエンス・クラスター形成に向けた各種施策に取り組んでおり、「かずさ地域」、「千葉地域」、「東葛地域」にそれぞれ特色のある研究開発機能をもったバイオ・ライフサイエンス・クラスターの形成を推進してきました。

 また、かずさ地域は経済産業省の産業クラスター計画の「バイオベンチャーの育成−首都圏バイオネットワーク」に位置づけられており、平成21年度からは千葉地域も当該エリアに組込み、ネットワークの強化・広域化を図ることとしています。

 平成21年度文部科学省都市エリア産学官連携促進事業に採択されました本プロジェクトは、平成13年からの地域結集型共同研究事業「ゲノム情報を基本とした次世代先端技術開発」および平成18年からの地域新生コンソーシアム研究開発事業「超微量バイオ分子間相互作用測定システムの開発」をはじめとした、かずさDNA研究所(臨床免疫ゲノミクス基盤)、千葉大学(高度先進医療)、理化学研究所(基礎免疫・アレルギー研究)間の共同研究で培ってきた研究シーズや研究ネットワークを基盤として、バイオ技術とナノ技術など他の技術とを融合により、「先端ゲノム解析技術を基礎とした免疫・アレルギー疾患克服のための研究開発」を行い、国民・県民の健康増進実現と新事業の創出に取り組んでまいります。