ラッカセイのさび病抵抗性遺伝子のゲノム上での位置を特定しました。

2015/5/8

研究開発

~さび病に強いラッカセイ品種の開発に道~

 公益財団法人かずさDNA研究所は、ブラジルとアメリカの研究グループと共同で、ラッカセイのさび病抵抗性遺伝子の位置を特定し、DNAマーカー選抜育種に利用可能なDNAマーカーを開発しました。

さび病は感染性の病原菌によって引き起こされる、ラッカセイの減収につながる深刻な病害で、その抵抗性品種の開発が望まれています。ラッカセイ (Arachis hypogaea)はひとつの細胞の中に二種類(AゲノムとBゲノム)のゲノムを持つ異質四倍体で、品種によってさび病に対する抵抗性が低いものがあります。一方、Bゲノムのみを持つ野生種(A. magna)は、ラッカセイと比べて高度なさび病抵抗性遺伝子を持ちます。

今回の研究では、二種類の野生種(A. ipaënsisA. magna)を交雑し、その子孫を遺伝解析することにより、野生種の持つ高度なさび病抵抗性遺伝子のゲノム上の位置を特定することに成功しました。さらに、この抵抗性遺伝子をラッカセイの育種に効率よく利用できるように、DNA分析により抵抗性遺伝子を選抜することができるDNAマーカーを開発しました。

二種類の野生種(Aゲノム種とBゲノム種)を交雑したのちに人為的に四倍体化させた株は、異質四倍体のラッカセイ(A. hypogaea)と交雑することができます。今回開発したDNAマーカーを用いることで、野生種の持つ高度なさび病抵抗性をラッカセイ栽培種へ導入することが可能となります。

この研究の成果は、2015年5月5日に、米国専門誌G3 (Genes | Genomes | Genetics)のウェブサイトにて公開されました。

論文のURL
http://g3journal.org/content/early/2015/05/05/g3.115.018796.abstract