根粒の数を調節する転写因子

2014/9/22

研究開発

~根粒共生の省エネルギーシステムの起動スイッチを発見~

ダイズやインゲンなどの重要な農作物を含むマメ科植物は、葉を介した遠距離シグナル系によって根全体の根粒の数を調節しています。基礎生物学研究所、農業生物資源研究所、かずさDNA研究所の研究グループは、根粒の着生数のバランスを保つ機構において、NIN(Nodule Inception) という名の一つの転写因子が根粒形成の開始と抑制を同時に行っていることを明らかにしました。
根粒の内部に共生する根粒菌は、植物が一般には利用できない大気窒素を利用し易い窒素栄養素に変換してくれます。そのため、マメ科植物が窒素栄養素の乏しい荒れ地で生育するために極めて有効に作用します。しかし、根粒の数が多すぎると窒素固定や根粒形成に多くのエネルギーが消費され、植物の生長が阻害されてしまいます。根粒の数の調節は、マメ科植物が過剰なエネルギーの消費を回避して健全に生長するたに極めて重要です。
この成果は、米国科学アカデミー紀要の電子速報版に9月22日(米国東部時間)に掲載されました。
かずさDNA研究所は次世代シークエンス解析によってNINの標的遺伝子の探索に貢献しました。