ハクサイの全ゲノム解読に成功

2011/9/1

研究成果

財団法人かずさDNA研究所を含む7カ国の研究機関による共同研究として進められていたハクサイ(Brassica rapa)のゲノム解読(かずさDNA研究所ニュースレター 第10号:研究最前線「ハクサイのゲノム解析」をご参照下さい)が完了し、その成果が国際科学雑誌Nature Geneticsに掲載されることになりました。

ハクサイは、2000年に植物として最初にゲノムが解読されたシロイヌナズナと同じアブラナ科に属する作物で、日本を含むアジアを中心に栽培されています。アブラナ科には、ハクサイに加え、カブ、ミズナ、キャベツ、ブロッコリー、ナタネ、ダイコンなど多様な作物が含まれており、ハクサイはアブラナ科作物の代表として国際共同でゲノム解読が進められてきました。

今回の解読の結果、ハクサイ遺伝子の98%以上を含むと考えられる2億8千万塩基対のゲノム配列情報が得られ、41,174個の遺伝子が見つけられました。得られたゲノム配列情報や遺伝子の情報を、同じアブラナ科のシロイヌナズナのゲノム情報と比較した結果、ハクサイのゲノムは栽培化の過程で3倍化していることが明らかとなりました。
ゲノムが倍化する現象はコムギなど多くの作物でも見られる現象で、ハクサイのゲノム配列が明らかになったことにより、ゲノム倍化の機構や倍化したゲノムが安定化する過程などの研究が進展することが期待されます。また、ハクサイのゲノム情報は、多様なアブラナ科作物の品質や生産性の向上などにも大きく寄与することが期待されます。

解読の結果は、Nature Genetics誌のオンライン版(http://www.nature.com/ng/journal/vaop/ncurrent/full/ng.919.html#/)で先行して公開されるとともに、国際共同プロジェクトのデータベース(http://brassicadb.org/brad/)からも公開されています