ゲノム解析で解き明かすソメイヨシノのルーツに関する論文が発表されました

2024/9/12

研究開発

かずさDNA研究所は、全国の16の大学、高校、研究機関と協力し、ゲノム解析を通じてソメイヨシノのルーツに
迫ることに成功しました。

誰もが親しみを持つソメイヨシノですが、そのルーツは分かっておらず、これまで多くの研究者がその謎の解明に
取り組んできました。

本研究では、国内19都府県に植栽されている46本のソメイヨシノを対象に、一塩基変異を調査しました。
その結果、上野恩賜公園に植えられている4本の古いソメイヨシノが、全国に広まったソメイヨシノのルーツである
可能性が高いことがわかりました。
また、そのうちの1本が、ソメイヨシノの祖先に最も近いことも明らかになりました。

この成果は、多くの人や施設の協力、そして最先端のDNA分析技術があったからこそ達成できたものです。
研究の一部は、日本育種学会の令和4年度春季大会で口頭発表されています。

このたび研究成果をまとめた論文が、かずさDNA研究所が発行する「DNA Research」誌でオンライン公開されました。

本研究は、(公財)かずさDNA研究所、JSPS科研費(22H05172, 22H05181, 22K05613, and 22K19192)の研究助成を
受けたものです。

タイトル:Propagation path of a flowering cherry (Cerasus × yedoensis) cultivar ‘Somei-Yoshino’ traced by somatic mutations
著者:Kenta Shirasawa, Tomoya Esumi, Akihiro Itai, Katsunori Hatakeyama, Tadashi Takashina, Takuji Yakuwa, Katsuhiko Sumitomo, Takeshi Kurokura, Eigo Fukai, Keiichi Sato, Takehiko Shimada, Katsuhiro Shiratake, Munetaka Hosokawa, Yuki Monden, Makoto Kusaba, Hidetoshi Ikegami, and Sachiko Isobe
掲載誌:DNA Research
DOI: 10.1093/dnares/dsae025

 

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