Plant GARDEN:世界最多種の植物ゲノム情報を 提供する多機能データベースを開発

2023/8/16

研究開発

かずさDNA研究所は、多数の植物のゲノム関連情報を幅広い利用者に向けて提供するデータベースPlant GARDEN(プラントガーデン)を開発しました。

食糧問題や生物多様性維持など様々な観点から、植物研究への期待が世界的に高まっています。そして、そのための重要な基盤となるのがゲノムの情報です。近年のDNA分析技術の急速な進歩を受けて、これまでに1000種を超える植物で全ゲノムの塩基配列が決定され、これをもとに遺伝子やDNAマーカー*1など、ゲノムに含まれる有用な情報が多数公開されています。しかし、これらの情報の多くはあちこちのデータベースに散らばっており、利用しにくい状態でした。

この状況を改善するために、かずさDNA研究所は、多数の植物のゲノム関連情報をまとめて、使いやすく提供するデータベースPlant GARDEN(https://plantgarden.jp)を開発しました。このデータベースを使えば、幅広い利用者が植物ゲノムに含まれる様々な情報に簡単に触れることができるようになります。その結果、ゲノムや遺伝子の多様性の理解が進み、育種プロセスの加速や生物多様性の維持など人々の暮らしや地球環境の保全に貢献することが期待されます。
研究成果は国際学術雑誌BMC Plant Biologyで、8月12日(土)にオンライン公開されました。

論文タイトル: Plant GARDEN: a portal website for cross-searching between different types of genomic and genetic resources in a wide variety of plant species.
著者:Hisako Ichihara, Manabu Yamada, Mitsuyo Kohara, Hideki Hirakawa, Andrea Ghelfi, Takuro Tamura, Akihiro Nakaya, Yasukazu Nakamura, Sachiko Shirasawa, Samatchaya Yamashita, Yosuke Toda, Daijiro Harada, Tsunakazu Fujishiro, Akiko Komaki, Jeffery Fawcett, Satoshi Tabata, Eiji Sugihara, Sachiko Isobe

掲載誌:BMC Plant Biology
DOI: 10.1186/s12870-023-04392-8

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