薬用植物トウサイカチのトリテルペノイドサポニン合成経路に関わる遺伝子を推定しました

2018/12/21

研究開発

 かずさDNA研究所、医薬基盤・健康・栄養研究所、千葉大学は共同で、トウサイカチの遺伝子発現解析とメタボローム解析を行い、トリテルペノイドサポニン生合成に関与する酵素群を解析しました。

 トウサイカチは中国原産のマメ科樹木で、特に中国では薬用植物として用いられています。漢方では、果実は皀莢(そうきょう)として去痰薬や利尿剤に、棘は皀角刺(そうかくし)として腫れものやリウマチに用いられています。
 薬効成分は、トリテルペノイドサポニン類の化合物であり、その生合成経路を明らかにすることで、それらの収率が高い品種の改良や栽培が可能になります。

 今回、遺伝子発現解析によりサポニン生合成経路を推定し、トリテルペノイドサポニン生合成経路に関与するシトクロムP450と、UDPグルコシルトランスフェラーゼの2つの重要な酵素ファミリーを同定しました。

 研究成果は、日本生薬学会の英文誌Journal of Natural Medicinesで12月13日(木)にオンライン公開されました。

論文タイトル:Identification of potential genes involved in triterpenoid saponins biosynthesis in Gleditsia sinensis by transcriptome and metabolome analyses.(トランスクリプトームおよびメタボローム解析によるトウサイカチにおけるトリテルペノイドサポニン生合成に関与する可能性のある遺伝子の同定)
論文のURL:https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs11418-018-1270-2
DOI:10.1007/s11418-018-1270-2

詳しくは、プレスリリースをご覧ください。
(リンクはPDFファイル:322KB)
20181221PDF

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