遺伝子変異による病変の予測(NL58)

次世代シーケンサーが医療現場に導入されるようになり、患者さんのゲノムを調べることで、病気の原因となる変異を容易に見つけられるようになりました。しかし、病気の原因となる遺伝子の中には、変異が入った場所により全く異なった症状を示すものもあり、病気になる仕組みの解明と治療法の確立を難しくしています。
そこで研究チームは、それぞれの遺伝子変異によりどのような病変がもたらされるのかを高精度に予測する方法の開発に取り組みました。
私たちの体を感染症などから守るのに働く遺伝子のひとつであるSTAT1を例として、遺伝子を人為的に改変し、変異の参照データベースを確立しました。そして、既知のSTAT1遺伝子変異と比較したところ、既存の予測方法より高い確率で症状を引き起こす変異かどうかなどを判定できることが分かりました。
このようなデータベースが他の遺伝子でも確立できれば、網羅的解析により同定される多数のアミノ酸置換から病気の原因となる変異を判定することができると期待されています。