ホウレンソウペプチド抗不安効果(NL61)

京都大学とかずさDNA研究所は、ホウレンソウなどの緑葉色野菜やお茶に多く含まれる酵素「ルビスコ」から、不安を和らげる働きがあるペプチド(アミノ酸が2~50個程度つながったタンパク質の断片)を見つけました。ルビスコは光合成反応で働き、葉に含まれるタンパク質の1/3~1/2を占めることから「地球上で最も多く存在するタンパク質」とも言われています。  研究では、ホウレンソウから抽出したルビスコを胃で働く消化酵素で分解したペプチドをマウスに食べさせた後、不安行動を測定する装置を用いてペプチドに不安を和らげる働きがあるかどうかを確かめました。また、質量分析装置を用いて分解産物のアミノ酸配列を解析し、効果があると予想されるアミノ酸配列を抽出しました。  そしてそのアミノ酸配列を人工合成してマウスに与えたところ、いくつかの配列で医薬品並みに高い抗不安効果を示すものが見つかりました。ヒトで抗不安効果が確認されれば、副作用の少ない精神的ストレスを緩和する食品や医薬品が開発できると期待されています。  中学理科では、タンパク質は最終的にアミノ酸に分解されて吸収され、身体を作る材料になると習いますが、この事例のように、消化によって生じたペプチドがそのまま作用することもある、ということが徐々に明らかになってきています。「あなたはあなたの食べたものでできている」と言いますが、精神的なものにも影響を与えているとは驚きですね。