テーマ 7全ての細胞は細胞から生まれます

ヴァルター・フレミングが、有糸分裂の過程を説明します。

こんにちは。私はヴァルター・フレミングです。1882年に、私は有糸分裂、すなわち、細胞分裂の過程の詳細な記録を発表しました。 早くも1844年には、カール・ネーゲリによって有糸分裂が観察されていました。しかし、彼と同僚の多くは、自分たちが染色した、固定した(死んだ)細胞で見たものが、生きている生物で本当に起こるものなのか、確信を持てませんでした。 [カール・ネーゲリ] 私は、有糸分裂が自然の現象であることを示しました。私は、発生途中のサンショウウオの胚の細胞を観察しました。これらの細胞には、大きくて太い染色体があります。それは私が染色に使っていたアニリン色素で見ることができました。 これらの細胞の良いところは、ある一定の長さの時間で同時に分裂することです。私は時間の間隔を長くしながら、細胞のサンプルを取りました。そして有糸分裂の一連の現象を解明しました。 体細胞分裂はひとつの連続したプロセスです。でも、私はそれを一繋がりの“相”もしくは“段階”として記述しました。私の作った用語は今でも使われています。 中間期(間期) 前期 中期 後期 終期 細胞が有糸分裂に入っていないとき、その状態を休止期または中間期(間期)と呼びます。中間期の間、核は濃い粒のような物体として染まります。もちろん、細胞は本当に休んでいるわけではありません。核内の物質は複製を続けています。 前期は有糸分裂の最初の段階です。複製された核内の物質は繊維状のものに凝縮されます。私たちの時代には、この繊維状のものを染色糸と呼んでいました。1888年以降、それらは染色体として知られています。 複製されたそれぞれの染色体は姉妹染色分体のペアとして見ることができます。私自身は気がつかなかったのですが、姉妹染色分体はセントロメアという構造体のところでくっついています。拡大して見てみましょう。 姉妹染色分体 セントロメア 次の段階は中期です。核膜は消えて、姉妹染色分体は移動して、細胞の赤道面に並びます。 それから、それぞれの染色分体のペアのセントロメアが2つに分かれて、娘染色体が離れ始めます。私の染色したスライドでは、紡錘体がそれぞれの染色体の動きに連動しているのが見えました。 後期には、娘染色体は細胞の反対側の極に引っ張られます。 最後の段階は終期です。染色体ははっきりしなくなり、新しい核の周りに膜が作られます。細胞は赤道のところでくびれ、2つの娘細胞に分かれます。 つまり、有糸分裂はひとつの母細胞から始まり、2つの娘細胞を作り出します。細胞は全て同じ量の遺伝物質を持ちます。 母細胞 娘細胞 そして次へ・・ 私が論文を発表すると、体細胞は自然のプロセスということに疑いがなくなりました。ルドルフ・ウィルヒョウが、1858年にラテン語で「細胞は細胞からできる」—omnis cellula e cellula—と言ったように。

factoid Did you know ?

染色体が最初に同定された時、それらが人工的なものではないのか、本当に細胞の一部分なのかという議論がありました。何人かの科学者は、染色体は何かが混ざったためか、または染色が不完全だったために見えたものと考えていました。

Hmmm...

染色体の数は、種の大きさや生物学的な複雑さとは関係がありません。回虫 (Ascaris sp.) の2本からインドシダ (Ophioglossum reticulatum) の 1,260 本まで幅があります。なぜこのような違いがあるのでしょうか?