テーマ 4いくつかの遺伝子は優性に働きます

いくつかの遺伝子は優性に働きます。

 メンデルは、遺伝子は純粋な物質を構成する原子のように振る舞うと信じていました。遺伝子はいろいろな種類での組み合わせが可能ですが、いつも他と区別のできる固有のものを維持しています。例えば、種子の色のように異なる特徴を持つ2つの純系の両親の交配から生まれる雑種は、緑色と黄色の種子の色になる遺伝子を両方持っています。

 それでは、なぜそのような交配でできた子は黄色の種子しか持たないのでしょうか?メンデルは2種類の遺伝子があっても色の混じり合いが起きないのは、黄色の遺伝子は緑色の遺伝子より“優性”だからという説を出しました。優性の形質は、その遺伝子のコピーがひとつ伝われば必ず現われます。メンデルが雑種の子を交配すると、その次の世代には緑色の種子が再び現われました。メンデルは“劣性”の緑色の形質はそれぞれの両親から劣性の遺伝子がひとつずつ伝わった時にだけ現れると考えました。