56基礎・応用基盤研究の強化に向けて かずさDNA研究所では、開所以来現在までDNAに関する高度な基礎・応用基盤研究を継続し、世界的な成果を上げてきました。その一方で、産業支援や情報発信等、研究開発以外のミッションの比重が徐々に高まり、現在では過半を占めるに至りました。その結果、研究開発能力の低下や新たな公益事業を生み出すためのシーズが枯渇することが懸念されたことから、2023年の改組にあたって先端研究開発部の下に「シーズ開拓研究室」を設置しました。 シーズ開拓研究室は3〜4名程度のメンバーからなる複数のチームから構成されており、研究所内外の研究グループと協働して、先進的、挑戦的な研究開発や通常ではサポートされにくい基盤整備や橋渡し研究を行うことが推奨されます。各チームには5年の年限がついており、最先端分野の急速な進展に対応するため新陳代謝を容易にしています。 2024年10月現在、「藻類代謝エンジニアリングチーム」「トランスレーショナル臨床オミックス研究チーム」「植物ゲノム編集チーム」の3つのチームが活動しています。近い将来、当研究所ならではのユニークな研究成果や新たな公益事業が生み出されることが期待されます。(田畑 哲之)シーズ開拓研究室の設置
元のページ ../index.html#63