2017年度の育種学会論文賞を受賞しました

2018/8/16

研究開発

 日本育種学会の英文学術誌Breeding Scienceに2017年度に掲載された論文の中から選ばれる論文賞に、かずさDNA研究所と福岡県農業総合試験場が昨年発表した、邦訳タイトル「イチゴの6品種交配に由来するMAGIC集団の作成と特性」が選ばれました。

 栽培イチゴは8倍体で、複雑な遺伝形式をしています。そのため、多くの候補株を育てるための広い圃場や労力が必要な従来法では、新しい品種の育成が難しくなっています。

 そこで、イチゴの遺伝解析やゲノム情報を用いた育種のために、福岡県では「さちのか」「かおり野」などイチゴの6品種に由来するMAGIC集団(Multi-parent Advanced Generation Intercrosses)を作成しています。イチゴ育種では多くの場合2つの親品種を交配した集団の中から優秀な形質を持つ株を選ぶのですが、MAGIC集団は6つの親品種に由来するため、より多くの遺伝子の組み合わせから優良な品種候補を選ぶことができます。

 かずさDNA研究所では、DNAマーカーによる多型解析や果実色を決めるアントシアニン濃度の定量などを行いました。

 今後は、従来品種の味や色、大きさはそのままで輸送に適した果実の硬い品種や、従来品種と重ならない時期に実をつける品種などの育種に応用していきます。

論文のタイトル:Development and characterization of a strawberry MAGIC population derived from crosses with six strawberry cultivars

DOI:10.1270/jsbbs.17009

 この研究は農林水産省・食品産業技術研究推進事業・シーズ創出ステージ「イチゴの輸送適性に優れる品種育成を迅速に実現するゲノム育種法開発」プロジェクトとして実施したものです。