Manual PowerGet PowerMatch DataPreparation

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(MS/MS Group Indexについて)
 
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PowerFTで、{{Link|Manual_PowerGet_PowerFT_MainWorkFlow_PeakAssignment|ステップ4:Peak Assigment}}まで解析したデータは、そのままPowerMatchでの解析に使用することができます。
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PowerMatchでの解析には、PowerFTで{{Link|Manual_PowerGet_PowerFT_MainWorkFlow_PeakAssignment|ステップ4:Peak Assigment}}まで解析したデータを使用します。
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PowerFTで解析したデータファイルは、以下のようなフォルダ構成になっています。
 
PowerFTで解析したデータファイルは、以下のようなフォルダ構成になっています。
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       |- SAMPLE01_(ITMS_+_c_ESI_d_Full_ms2).txt              (MS/MSスキャンデータの例)
 
       |- SAMPLE01_(ITMS_+_c_ESI_d_Full_ms2).txt              (MS/MSスキャンデータの例)
 
       |-/Analysis
 
       |-/Analysis
             |-/ NewAnalysis                                   (解析フォルダの例)
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             |-/ NewAnalysis           ※                    (解析フォルダの例)
 
             |      |- _files
 
             |      |- _files
 
             |      |- _setting.txt
 
             |      |- _setting.txt
 
             |      |- ...
 
             |      |- ...
 
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             |-/ Analysis2                                     (複数の解析フォルダを作成した場合の例)
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             |-/ Analysis2             ※                    (複数の解析フォルダを作成した場合の例)
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図1 PowerFTホームディレクトリとPowerFT解析フォルダの構成
 
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PowerMatchからは、
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PowerMatchでは、解析するPowerFTデータを設定する際に、上記※で示した解析フォルダを指定します。
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== データのバックアップ ==
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PowerMatchでは、PowerFTの解析フォルダを直接利用して解析を行うことができます。ただし、PowerFTデータのアノテーション情報を編集するなど、PowerMatch上でPowerFTに変更を加えた場合、解析フォルダ中のデータが直接上書きされてしまいます。
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通常はこれで問題がありませんが、ごく稀に、もとのデータが書き換わったことによって、PowerMatchからもPowerFTからも、解析データが開けない状況になる例が報告されています。このような状況を防ぐために、PowerMatchで解析を始める際は、必ずPowerFTデータのバックアップ(コピー)を作成し、PowerMatchで使用するものとは別に保管してください。
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またPowerMatchの解析中でも、できるだけ定期的に、PowerMatchとPowerFT双方のホームディレクトリをバックアップすることをお勧めします。
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== サンプルセットの作成 ==
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PowerGetを起動した後、PowerMatchボタンを押すと、PowerMatchのメイン画面が表示されます。
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{{Menu|File}}メニューから{{Menu|New Sample Set...}}を選択します。
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ディレクトリを選択するダイアログが表示されるので、適当なディレクトリを選択した後{{Button|開く}}ボタンを押します。このディレクトリが、PowerMatchのホームディレクトリとなります。
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右図のようなSample Settingウィンドウが現れます。
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Title欄(必須)に、適当なセット名を記入します。(Descriptionは空欄で構いません。)
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その後以下の要領で、ひとつずつPowerFT解析データを登録してゆきます。
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:1)Analysis Dir欄のフォルダアイコンをクリックして、PowerFT解析ディレクトリ(上述の※)を選択します。
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:2)Title Label欄に、このデータにつける名前を入力します。この名前は、解析テーブルの列名や、出力データのファイル名などとしても使用されるので、比較するデータを判別しやすい名前にしてください。
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:3)MS/MS Group Index欄に、「0」を記入します。
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:4) {{Button|Add}}ボタンを押します。
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上記の操作を行うと、Samples欄の各行に、使いしたデータが表示されます。
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1)~4)の要領で必要なデータを追加してください。
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データの追加が終わったら、{{Button|OK}}ボタンを押してウィンドウを閉じます。メイン画面にサンプルセットの情報が表示されます。
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=== 指定するPowerFT解析ディレクトリについて ===
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PowerFT解析ディレクトリはPowerFTのホームディレクトリの配下にあります(図1)。
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通常PowerMatchのサンプルセットを作成する際は、PowerFTのホームディレクトリごとバックアップ(コピー)をとって、その中の解析ディレクトリを指定します。
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一方、下記の機能制限はありますが、PowerFTホームディレクトリのコピーは作らず、PowerFTの解析ディレクトリだけコピーを作り、それを使用することも可能です。
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Powerホームディレクトリには、PowerFTで解析したマスクロマトグラムの巨大なデータが存在するため(図1)、多数のサンプルをアラインメントする場合には、比較的容量の少ない解析ディレクトリだけをコピーした方が、扱いやすいかも知れません。
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==== 機能制限 ====
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PowerMatchにはPowerFTで検出したピークの周辺のマスクロマトグラムを表示する機能があります。PowerFT解析ディレクトリがPowerFTホームディレクトリの配下に存在しない場合、この機能が無効になります。
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== サンプルセットの再編集 ==
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Sample Setが選択された状態で、{{Menu|Edit}}メニュー{{Menu|Sample Settings...}}を選択すると、Sample Settingウィンドウが開きます。途中でサンプルデータを追加したい場合などは、必要に応じて以下のように編集を行ってください。
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=== サンプルデータの追加 ===
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サンプルセットを新規に作成したときと同様に、PowerFT解析ディレクトリの選択、ラベルの記入、MS/MS Group Indexに0を記入し、{{Button|Add}}ボタンを押してください。
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=== 既存サンプルデータの編集 ===
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:1)編集したいサンプルデータの行を選択し、PowerFT解析ディレクトリの選択や、ラベル等を変更します。
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:2){{Button|Update}}ボタンを押して確定します。
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{{Button|Update}}ボタンを押さないと、編集内容が保存されませんので、ご注意ください。
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=== 既存サンプルデータの編集 ===
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:1)編集したいサンプルデータの行を選択します。
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:2){{Button|Delete}}ボタンを押します。
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=== その他 ===
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==== アラインメントに使用しないデータ ====
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サンプルセットには登録したけれども、アラインメントに使用しないサンプルデータは、Samples欄のValidの列をクリックしてチェックを外すことにより、その後のアラインメントから一時的に除外することができます。
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==== MS/MS Group Indexについて ====
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PowerMatchではピークのアラインメントを行う際、MS/MSのフラグメントパターンが一致してるかどうかを考慮することができます。この評価は、MS/MS Group Indexに同一の数字が記入されているサンプルデータ間で行われます。
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たとえば、ポジティブモードで取得したデータ群とネガティブモードで取得したデータ群では、MS/MSのパターンも異なってくる可能性があります。このような場合、ポジティブモードのデータには0、ネガティブモードのデータには1を設定することで、ポジティブとネガティブの間でのMS/MSパターンの一致は評価せず、ポジティブデータ内、ネガティブデータ内だけでそれぞれ評価が行われます。
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MS/MS Group Indexを変更するには、以下のいずれかの操作を行ってください。
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*個々のデータ行を選択してMS/MS Group Index欄に数値を記入し、{{Button|Update}}ボタンを押す。
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:  あるいは、
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*Ctrlボタンを押しながらSamples欄の複数の行を選択し、Set MS/MS Group Index for selected samples as:の欄に数値を入力した後、{{Button|Set}}ボタンを押す。
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2013年4月8日 (月) 11:44時点における最新版

データの準備

目次


PowerMatchでの解析には、PowerFTでステップ4:Peak Assigmentまで解析したデータを使用します。


PowerFTで解析したデータファイルは、以下のようなフォルダ構成になっています。

  /ホームディレクトリ
      |- SAMPLE01_(FTMS_+_c_ESI_Full_ms_[100.00-1500.00]).txt (フルマススキャンデータの例)
      |- SAMPLE01_(ITMS_+_c_ESI_d_Full_ms2).txt               (MS/MSスキャンデータの例)
      |-/Analysis
            |-/ NewAnalysis            ※                     (解析フォルダの例)
            |       |- _files
            |       |- _setting.txt
            |       |- ...
            |
            |-/ Analysis2              ※                     (複数の解析フォルダを作成した場合の例)

図1 PowerFTホームディレクトリとPowerFT解析フォルダの構成
 

PowerMatchでは、解析するPowerFTデータを設定する際に、上記※で示した解析フォルダを指定します。

データのバックアップ

PowerMatchでは、PowerFTの解析フォルダを直接利用して解析を行うことができます。ただし、PowerFTデータのアノテーション情報を編集するなど、PowerMatch上でPowerFTに変更を加えた場合、解析フォルダ中のデータが直接上書きされてしまいます。

通常はこれで問題がありませんが、ごく稀に、もとのデータが書き換わったことによって、PowerMatchからもPowerFTからも、解析データが開けない状況になる例が報告されています。このような状況を防ぐために、PowerMatchで解析を始める際は、必ずPowerFTデータのバックアップ(コピー)を作成し、PowerMatchで使用するものとは別に保管してください。

またPowerMatchの解析中でも、できるだけ定期的に、PowerMatchとPowerFT双方のホームディレクトリをバックアップすることをお勧めします。

サンプルセットの作成

PowerGetを起動した後、PowerMatchボタンを押すと、PowerMatchのメイン画面が表示されます。

FileメニューからNew Sample Set...を選択します。

ディレクトリを選択するダイアログが表示されるので、適当なディレクトリを選択した後開くボタンを押します。このディレクトリが、PowerMatchのホームディレクトリとなります。

右図のようなSample Settingウィンドウが現れます。


Title欄(必須)に、適当なセット名を記入します。(Descriptionは空欄で構いません。)

その後以下の要領で、ひとつずつPowerFT解析データを登録してゆきます。

1)Analysis Dir欄のフォルダアイコンをクリックして、PowerFT解析ディレクトリ(上述の※)を選択します。
2)Title Label欄に、このデータにつける名前を入力します。この名前は、解析テーブルの列名や、出力データのファイル名などとしても使用されるので、比較するデータを判別しやすい名前にしてください。
3)MS/MS Group Index欄に、「0」を記入します。
4) Addボタンを押します。

上記の操作を行うと、Samples欄の各行に、使いしたデータが表示されます。

1)~4)の要領で必要なデータを追加してください。


データの追加が終わったら、OKボタンを押してウィンドウを閉じます。メイン画面にサンプルセットの情報が表示されます。


指定するPowerFT解析ディレクトリについて

PowerFT解析ディレクトリはPowerFTのホームディレクトリの配下にあります(図1)。 通常PowerMatchのサンプルセットを作成する際は、PowerFTのホームディレクトリごとバックアップ(コピー)をとって、その中の解析ディレクトリを指定します。

一方、下記の機能制限はありますが、PowerFTホームディレクトリのコピーは作らず、PowerFTの解析ディレクトリだけコピーを作り、それを使用することも可能です。

Powerホームディレクトリには、PowerFTで解析したマスクロマトグラムの巨大なデータが存在するため(図1)、多数のサンプルをアラインメントする場合には、比較的容量の少ない解析ディレクトリだけをコピーした方が、扱いやすいかも知れません。

機能制限

PowerMatchにはPowerFTで検出したピークの周辺のマスクロマトグラムを表示する機能があります。PowerFT解析ディレクトリがPowerFTホームディレクトリの配下に存在しない場合、この機能が無効になります。


サンプルセットの再編集

Sample Setが選択された状態で、EditメニューSample Settings...を選択すると、Sample Settingウィンドウが開きます。途中でサンプルデータを追加したい場合などは、必要に応じて以下のように編集を行ってください。

サンプルデータの追加

サンプルセットを新規に作成したときと同様に、PowerFT解析ディレクトリの選択、ラベルの記入、MS/MS Group Indexに0を記入し、Addボタンを押してください。

既存サンプルデータの編集

1)編集したいサンプルデータの行を選択し、PowerFT解析ディレクトリの選択や、ラベル等を変更します。
2)Updateボタンを押して確定します。

Updateボタンを押さないと、編集内容が保存されませんので、ご注意ください。

既存サンプルデータの編集

1)編集したいサンプルデータの行を選択します。
2)Deleteボタンを押します。

その他

アラインメントに使用しないデータ

サンプルセットには登録したけれども、アラインメントに使用しないサンプルデータは、Samples欄のValidの列をクリックしてチェックを外すことにより、その後のアラインメントから一時的に除外することができます。

MS/MS Group Indexについて

PowerMatchではピークのアラインメントを行う際、MS/MSのフラグメントパターンが一致してるかどうかを考慮することができます。この評価は、MS/MS Group Indexに同一の数字が記入されているサンプルデータ間で行われます。

たとえば、ポジティブモードで取得したデータ群とネガティブモードで取得したデータ群では、MS/MSのパターンも異なってくる可能性があります。このような場合、ポジティブモードのデータには0、ネガティブモードのデータには1を設定することで、ポジティブとネガティブの間でのMS/MSパターンの一致は評価せず、ポジティブデータ内、ネガティブデータ内だけでそれぞれ評価が行われます。

MS/MS Group Indexを変更するには、以下のいずれかの操作を行ってください。

  • 個々のデータ行を選択してMS/MS Group Index欄に数値を記入し、Updateボタンを押す。
あるいは、
  • Ctrlボタンを押しながらSamples欄の複数の行を選択し、Set MS/MS Group Index for selected samples as:の欄に数値を入力した後、Setボタンを押す。
個人用ツール
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