細胞周期を正しく進行させるためには、特定の時期に特定の遺伝子を発現させる仕組みが必要である。高等植物ではB-typeサイクリン、キネシン様タンパク質、cdc20などの因子群は細胞周期のG2/M期に働くことが知られており、それらの遺伝子は細胞周期中でG2/M期に特異的に発現する。このようなG2/M期制御因子群の遺伝子上流域(プロモーター領域)には共通にMSAエレメントと呼ばれるシスエレメントが存在する。そこにMyb様の転写因子(NtmybA1, NtmybA2, NtmybB)が結合することによりG2/M期特異的な転写が誘導される。NtmybA1とA2はMSAエレメントに結合して転写を活性化し、NtmybBは逆に転写を抑制することから両者のバランスによってG2/M期特異的な転写が制御されると推定される。

URL: http://www.agr.nagoya-u.ac.jp/~bunka/index.htm

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