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研究成果

理化学研究所とかずさDNA研究所との間で共同研究を開始

ヒトcDNA由来タンパク質の立体構造解析に着手

2001年11月15日

 理化学研究所(小林俊一理事長)とかずさDNA研究所(大石道夫所長)は、このたび、ヒトのゲノム情報に基づくタンパク質の発現、立体構造解析の共同研究を行っていくことで合意し、研究をスタートさせました。共同研究では、かずさDNA研究所が発見したヒトcDNAクローンを基に、理研横浜研究所の核磁気共鳴装置(NMR)や大型放射光施設SPringー8(理研播磨研究所)を活用して、タンパク質の発現および立体構造の解析を行います。本研究で得られる成果は、タンパク質の機能解明や医薬品候補物質の探索に大いに役立つものと期待されています。

共同研究の趣旨

 かずさDNA研究所では、分子量の大きいタンパク質の設計情報であるヒトの新規cDNAを収集し、その塩基配列、発現情報などの解析を進めてきました。これらのcDNAの中には、生物学上あるいは産業上非常に重要なものが含まれていると考えられています。

 一方、理化学研究所(理研)では、独自の無細胞大量発現系を利用してタンパク質を大量・高効率に発現させ、NMR(横浜研究所)及び大型放射光施設Springー8(播磨研究所)を活用してタンパク質の立体構造を解析しタンパク質機能の解明等を行う研究を進めています。

 かずさDNA研究所は今回、保有しているヒトcDNAクローンを理研に提供し、理研ではこのクローン由来のタンパク質発現及び立体構造の解析を行うという共同研究を実施することで合意し、両者間で共同研究契約を締結しました。本共同研究は、理研ゲノム科学総合研究センターの横山茂之プロジェクトディレクター(タンパク質構造・機能研究グループ)及び、かずさDNA研究所ヒト遺伝子研究部の小原収部長が担当します。本研究により得られる成果は、タンパク質機能の解明や、構造情報を基にした効率的なスクリーニングなどにより医薬品候補物質の探索に役立つものと期待されます。