テーマ 33遺伝子はオン/オフすることができます

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ジャック・モノーとフランソワ・ジャコブは、どのようにして、細菌が大きな糖を小さな部品に壊すのかを研究しています、

こんにちは。私はジャック・モノーです。そして、私はフランソワ・ジャコブです。 パリで博士論文に向けて研究していた頃、私は細菌がどのように増殖するのかに興味を抱くようになりました。細菌は、酵素を用いて、大きな糖を小さな糖に分解しています。例えば、β-ガラクトシダーゼ(β-gal)という酵素は、ラクトースをガラクトースとグルコースに分解します。 [ラクトース][ガラクトース、グルコース] 通常、ラクトースはβ-gal遺伝子をオンの状態にします。言い換えると、ラクトースは誘導物質なのです。 [β-gal作製] [細菌細胞] ラクトースは様々な媒介物を経て、β-gal遺伝子を制御しています。その媒介物の1つは、i遺伝子がコードしています。i遺伝子はβ-gal遺伝子をオフにする抑制因子を生産します。 [インヒビター] ラクトースが存在する時には、ラクトースは抑制因子に結合します。これにより、抑制因子がβ-gal遺伝子をオフにする現象が妨げられます。 ここで私たちが抑制因子の存在を突き止めた方法を紹介します。まず、β-gal遺伝子が常にオンのままの変異型細菌を見つけました。この変異型細菌は抑制因子を生産できないという仮説を立てて、i-と名づけました。 次に、通常型のオスと変異型のメスの交配を行いました。レーダーバーグの実験(18章参照)で示されているように、細胞接合によって、オスはメスに対してプラスミドDNAを渡すことができます。 変異型のメスは、β-galの生産能もありませんでした。つまり、i-でありβ-でもあったのです。オスはメスに対して、β-gal遺伝子の機能(β+)を持つプラスミドを提供しました。 メスの中にβ+遺伝子が入り込むと、抑制因子がないため、細胞は直ちにβ-galを作り始めます。そのため、正常な細菌は抑制因子を生産する必要があるのです。 ここまでの研究で、ラクトースが加えられるまで、抑制因子がβ-gal生産を抑制していることが明らかになりました。しかし、そのスイッチが何であるのかは不明なままでした。 私は、DNA上に抑制因子が結合する場所が存在するに違いないという予想を立てました。 [結合サイト] この結合する場所のことをオペレーターと名づけました。 私達は、オペレーターに変異がある細菌(O-)の発見に成功しました。この変異型細菌は、正常に機能する抑制因子(i+)を保有していますが、ラクトース非存在下でもβ-galを生産します。これはオペレーターに抑制因子が結合できないことによります。 ここまでの私たちの研究やその後の他の研究者による研究によって明らかになった遺伝子制御のモデルは、lacオペロンと呼ばれています。 ラクトース非存在下では、オペレーターに結合する抑制タンパク質がi遺伝子から生産されています。これにより、RNA合成酵素のmRNA転写開始点への結合が阻害されます。 [オペレーター] ラクトース存在下では、ラクトースが抑制因子に結合し、抑制因子がオペレーターに結合するのを妨げます。 これにより、RNA合成酵素の結合サイトが解放されます。mRNAが転写され、β-galが生産されます。(オペレーターに結合していた抑制因子は、自然に離れた際にラクトースにトラップ(捕捉)されます。) ラクトース代謝に重要な構造タンパク質が他に2つあり、これらも同様のシステムで制御されています。これらの遺伝子はβ-gal遺伝子のすぐ下流に位置していて、同時にオンになります。 “オペロン”という言葉は、このように関連遺伝子が近接して位置し、共通の制御がなされている様子を意味します。 遺伝子をオンにするためにDNAから抑制因子が取り除かれる必要があることから、ここで紹介したlacオペロンの一部は、負の制御の代表的な例と言えます。 lacオペロンは、正の制御も受けています。β-gal生産をオンにするには、抑制因子を取り除くだけでなく、活性化因子がDNAに結合する必要があります。 この現象はグルコース非存在下でのみ生じます。グルコースの欠乏により、cAMPと呼ばれる化合物の生産が誘導されます。生産されたcAMPは、cAMP受容体タンパク質(CRP)に結合します。 cAMP-CRP複合体はDNAに結合し、RNA合成酵素が転写を開始するのを補助します。 細菌のlacオペロンにより、正負いずれかの制御が実証されています。真核生物も同様の原理で遺伝子の制御を行っていますが、詳細はより複雑です。

factoid Did you know ?

アニメーションでは、i 遺伝子からインヒビター[抑制因子]が生産されると表現しましたが、ジャコブやモノー、多くの教科書はリプレッサーと表記しています。[訳注:日本語ではどちらも「抑制因子」と訳されています。]

Hmmm...

科学者は、どのように遺伝子の名前を思いつくのでしょう?