テーマ 32動き回るDNAがあります

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バーバラ・マクリントックが、トウモロコシでの研究を紹介します。

こんにちは。私はバーバラ・マクリントックです。私は、大学院生の頃からトウモロコシに興味を持っていました。私はトウモロコシの育種実験の結果を染色体の挙動と相関づけようとしました。 [減数第一分裂前期直後のトウモロコシ染色体] 私は、大学院生のように、私の科学的キャリアのほぼ全てを、特徴的な突起、“こぶ”を観察した9番染色体の短腕に焦点を当てることに費やしました。 [9番染色体] [こぶ] 1930年代、ハリエット・クレイトンと私は、性細胞が形成されるときに、2本の染色体の間で、このこぶが移ることに注目していました。この染色体の“混合”は、子の目に見える形質の混合と正確に対応していました。これは、20年前にトーマス・ハント・モーガンのグループによって発見された、遺伝的“乗換え”の物理的基礎となる最初の直接的な実証でした。 トウモロコシの乗換えはモーガンのショウジョウバエと同じように動作します。ハリエットと私は9番染色体のこぶと4つの特徴の継承を追跡しました。 乗換え現象(イベント)はCとYgのように、より離れた遺伝子の間でより頻繁に起こり、 [253サンプル中、24サンプルで観察] [Wx = 胚乳の質感] [Sh = 胚乳の大きさ] [C = 穀粒の色] [Yg = 植物の色] CとShのように互いに近接している遺伝子の間では少ない頻度で起こります。 [253サンプル中、6サンプルで観察] 乗換えの頻度を用いて、私たちは染色体上の遺伝子の順序と遺伝子の間の相対的距離を計算しました。 私が細胞を見た時、私はそのシステムの一部のようでした。見れば見るほど、染色体はより大きくなり、染色体の肝要な部分を見ることさえできました。私は、染色体の中のちょうどそこにいた、ような気がしました。 私は染色体の異常を同定することができました。私は壊れた染色体から離れた染色体断片をも観察することができました。 また、私は、“環状の”染色体は、染色体断片の末端が融合して環状の構造を形成していることを明らかにしました 私は、これらの環状構造が体細胞分裂を通じて継承される(受け継がれる)のを追跡し、それらが失われることを見つけました。トウモロコシ細胞の異なる集団は、環状染色体を持つか持たないかによって、異なる遺伝子を発現することができます。 私は9番染色体の短腕のいくつかの種類の染色体破壊、もしくは解離が、穀粒の紫色の斑点の原因ではないかと思いました。私は、私が Dissociator(Ds)と呼んでいる遺伝子座の不安定性の元を追跡しました。それは、長腕のActivator(Ac)と呼ばれる別の遺伝子座の制御下にありました。 [9番染色体] [セントロメア] [こぶ] [Disabled Colored(Ds=着色を無効にする)遺伝子] 説明しましょう。あなたは白や黄色のトウモロコシにはなじみがあるでしょうが、ある種のトウモロコシは濃い紫や青色の穀粒を持っています。“ブルーコーン”トルティーヤはこのような穀粒から作られています。 9番染色体の短腕にあるColored(C)遺伝子は紫の色素のうちのひとつの産生を制御します。Colored遺伝子は細胞分裂によって穀粒を作る細胞に受け継がれます。 [9番染色体] [セントロメア] [こぶ] [Colored(C)遺伝子] しかしながら、紫色は穀粒の“皮”の部分でしか発達しません。 私は、無色の穀粒はDs因子のコピーがColored遺伝子に挿入され、無効になった結果と推測しました。そして、発育中の穀粒の細胞の全てが、機能しない遺伝子を受け継ぐと、紫色の色素を生成することはできません。これは白か黄色の穀粒になります。 [9番染色体] [セントロメア] [こぶ] [Disabled Colored(Ds=着色を無効にする)遺伝子] ここで、もしDsがAcの存在下で不安定化するとどうなるかを想像してみて下さい。穀粒の発育は、 Colored遺伝子がDs因子の挿入によって無効化されて始まります。しかし、ある時点でひとつの細胞で転移現象が起こります。Acの制御下で、Dsは Colored遺伝子から飛び出し、9番染色体のどこかに再挿入します。 このことで、機能する Colored遺伝子が発現し、娘細胞の大きなグループ(クローン)に渡されます。別のDs転移が発育の後で起こると、Colored遺伝子が復元された娘細胞の小さなグループができます。 スポットの数と大きさは、穀粒の発育の間に転移の現象(イベント)がどれくらいの頻度で、いつ起こったかを示しています。早期の転移は少数のより大きなスポットを作り、発育の後期に頻繁に起こる転移は、立派な小さい斑点のパターンを作ります。 私は転移が色の遺伝子をオン/オフするより多くの重要な機能を持っていると信じていました。1983年の私のノーベル賞受賞記念講演では、転移が環境ストレスに応答してすばやくゲノムを再構成する手段を提供することができることを強調しました。この意味では、転移によって生まれる変異は、進化の過程を辿る、変動の源となります。

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マクリントックの両親は3番目の娘の名前に“エレノア”を選んでいました。でも彼らは“バーバラ”に変更しました。なぜなら、“バーバラ”がどちらかというと男勝りで彼女の独立の精神に合っているようにみえたからです。

Hmmm...

どのようにして、なぜ、転移DNAは進化してきたのでしょうか?