サツマイモ二倍体野生種のゲノム解読(NL51)

千葉県はサツマイモの栽培が盛んです。「べにあずま」は、1984 年に当時千葉県四街道市にあった、農業研究センター(現在の農研機構作物研究所)が選抜・育成した品種とのことです。

サツマイモは、食用(青果用)だけでなくデンプンの原料や焼酎などの加工用、家畜の飼料用など様々な用途にも利用されています。更なるサツマイモの利用を目指して、育種のために、中南米からサツマイモおよびその近縁植物の導入が図られています。

しかし、サツマイモが 1 組 15 本の染色体からなるゲノムを 6 組持つ(六倍体)複雑なゲノム構造をしているために、ゲノム情報を利用した育種法はほとんど整備されていません。

そこで、より簡単なゲノム構造をしている、九州沖縄農業研究センターが作出したサツマイモの二倍体近縁野生種 Ipomoea trifida のゲノムを最初に解読することになりました。この情報は、今後のよりおいしいサツマイモ品種の改良にも役立つことでしょう。

かずさ DNA 研究所と農研機構九州沖縄農業研究センターとの共同研究

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